2021年度の展望

COVIT-19の今後とZ世代


 今年度は千鳥会が30周年の節目を迎えます。ここまで来られたのは、偏に地域住民の御支援と、職員の皆さんの努力と協力のお陰です。
紙面ではありますが心より御礼申し上げます。有難うございます。40周年・50周年と長く続く歴史と共に地域の中で歩んでいきたいと思います。さらなるご協力をお願いします。
 さてまず初めに、2020年度の展望を振り返ってみますと、東京オリンピックの話題で持ちきりでしたね。
当時は「新型コロナウイルス:COVIT-19」の影響が、これほどの影を落とすとは想像もしていなかったようです。しかしながらその後猛威を振るい、パンデミックとなり世界中に脅威を呈してきました。ようやくワクチン開発も進み、いよいよワクチン接種を待つ段階にまで時期が来ました。2月中旬より、医療関係者を最優先にその後高齢者・基礎疾患を有する人・介護施設職員の順に接種計画が発表されていまして、実際に接種が始まりました。
 全国民対象のワクチン接種は前代未聞のことで、混乱を招くのは必至ですが、何とかスムーズに施行され一日も早く終了し安心と安全が確保された日常を取り戻していきたいものですね。その為にも全国民の理解と協力は必要だと思われます。頑張りましょう。
 ところで、最近気になることの一つに「Z世代」というキーワードがあります。既にご存じの方もおられると思いますが、「ネット情報」を頼りに少しひも解いてみたいと思います。ジェネレーションZ(Z世代)とは、アメリカの世代分類の表現で、2000年(もしくは1990年代後半)から2010年の間に生まれた世代で(年齢でいうと10歳から20歳前後といえます)、生まれた時からインターネットが当たり前にあった「デジタルネイティブ」な世代を指します。直前の1980年代から1990年代生まれの「ジェネレーションY(=ミレニアム世代)」の次の世代であることからそう呼ばれています。そして、ジェネレーションZは、オンラインとオフラインとの境界線をあまり持たず、モバイル端末によって常に「接続」、「つながっている」状態を必須としていて、SNSへの参加傾向も強い。その一方で、モバイル端末の画面を眺めている時間が長すぎるという自覚を持っていたり、企業へのデータ共有には慎重といった特徴があると述べられています。別名「ポスト・ミレニアム世代」
「i Gen(i ジェネレーション、スマホ世代)」、2000年以降生まれのため「センタニアル世代」と同義ともいわれています。Y世代はデジタルテクノロジーが台頭しつつある時代で、Z世代はテクノロジーが完成された時代に生まれ、デジタルの恩恵を子供のころから享受していることが、大きな特徴といえます。そしてそれらを総じて、Z世代の特徴がいくつか述べられています。
それは、
1) 社会問題への意識が高い
   世界中の情報にアクセスすることの抵抗感はない。
2) 生活の中でSNSとデジタルデバイスの比重が高い
   生活のあらゆる場面にデジタルデバイスが浸透している。
3) 自分だけの個性を追求する
   様々な価値観から、自分らしさへの追及。
4) 個性と多様性の融合
   互いの個性を尊重し、様々な価値観を受け入れる。
などが挙げられています。
また、彼らが今後社会や働き方に求めることとして、
1) オープンなコミュニケーション
   ネットを通じた自己表現に抵抗がない。
2) あらゆる場面で平等性を求める
   ジェンダーレスな世界観。
が挙げられていました。
そして今後Z世代が活躍できる会社にするには、
1) 会社や上司を信頼できる環境を作る
   疑わしい情報や信頼できない情報には敏感に反応し、最新情報にアクセスし自ら真偽を判断して行動するため、会社にも正しさを求める。
2) プライベートのことなど、価値観を尊重する
   良くも悪くも個人主義で、プライべートを侵されるような過剰なプレッシャーやコミュニケーションは最も嫌われる。
3) Z世代の効率性を取り入れる
   デジタルデバイスにより早い情報スピードで生きているため、効率重視です。サービス残業や単なる誘いの飲み会は非効率極まりない。
4) Z世代のメンターとなる人材育成
   一方信頼できる相手への貢献意識は高いので、メンターとなる理解者が必要だといえる。リスペクトされる人材育成が重要。
5) 個別のコミュニケーションとフィードバックの徹底
   仕事の目的や評価など細かに伝えることと、徹底したフィードバックを試みる。
などが求められているとしています。
 そして最終的には、会社が長く継続し成長していくためには、世代に関わらず活躍できる会社作りが必須だとも述べられていて、それは取りも直さずZ世代を理解し、社会や企業がうまくZ世代を取り入れることが出来たなら、これからの未来はより良い方向に発展していくと結ばれていました。
 我々も、今まさにその途上での判断が要求されています。Z世代を的確に判断し、上手な企業運営に結び付けていくことを念頭に置きながら、今後も成長・発展を継続していくことが必要なのかと思っています。まさに「Z世代の方々によろしくお願いします」と申し上げ、2021年度の展望も含め、これからの企業運営の一端を述べさせていただきました。今後もよろしくお願い申し上げます




2021年4月1日
 社会福祉法人 千鳥会
  理事長 吉村 秀樹