2017年の展望

社会福祉法人制度改革と総合事業への考え方


いよいよ4月から始まる実質的な制度改革の方向性が見えてきた。
様々な制度改正の細かな点が確定した後に見えてきたことから、
千鳥会に関連した事柄を述べてみて、この1年の展望を計ってみたい。

何度も取り上げられてきたが、今回の改正の骨子は6点

①経営組織有り方の見直し(ガバナンスの強化)
②事業運営の透明性の向上
③財務規律の強化
④地域における公益的な取り組みを実施する責務の規定
⑤内部留保の明確化と福祉サービスへの再投下
⑥行政の関与の在り方である。

これらの対策について、
①評議員の必置義務と議決機関としての位置づけにより、
千鳥会でももちろん定款変更が認可された後の「評議員選任・解任委員会」の議決により
新たな評議員会を発足させた。

②については「情報公開の対象の拡大とルールの明確化」が座された訳であるが、
千鳥会では今までホームページで当該箇所の一部が公開されてきたことを踏まえ、
新たに必要な事項を付加して対応出来ると考えた。

③については特筆すべきは「役員報酬基準と役員報酬の実態」を公開することになる。

④は努力義務から責務へと変わり、

⑤については「社会福祉充実残額」を計算し、余剰金が発生したら「社会福祉充実計画」の策定と
承認申請が義務付けられたが、千鳥会は今年度においては該当せず、策定と申請は見送られた。

⑥は所轄庁の変更などによる「指導監督体制の強化」が図られたと理解している。

ともあれ、それぞれの改正により千鳥会が対応すべき事項をまとめてみると、
ガバナンスの強化としての役員体制は、新基準に基づき体制整備は整っている。
更に会計監査人の設置については収益金額の関係から見送られたことを付け加えておく。
(但し平成33年度以降は設置義務が生じている)。

そして社会福祉充実残額はマイナスであったが、
今年度においても、これまで実施してきた「地域貢献事業」や「公益的な取り組み」を更に充実させ、
新たな地域課題に対する支援にも取り組んでいきたいと考えている。
さらにコンプライアンスの立場から、情報公開についてもホームページの充実に加え、
適正な公開に努めていくことを心がけたい。

このような点が今年度千鳥会が取り組むべき課題と捉え、着実に遂行していきたいと考えている。
また以上のような制度改正に加え、
この3月末まで実施の猶予が与えられていた「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」の実施が
決まっていることも重要である。

正に現行の「通所介護事業」や「訪問介護事業」に直接的な影響があることは必至であるといえる。
これは市町村行政の財政基盤や総合事業の取り組みに関しての考え方が大きく関わっているが、
事業所側が減収・減益になる事には間違いないといえる。

わが法人でも現行の水準をそのまま継承したら、
総合事業の影響で法人全体に約237万円の減収が見込まれている。
このように大きな課題対策が必要な、非常に大変な年度になることが予想される中、
しっかりと地に着いた社会福祉法人運営の責任ある立場として、
その対策に適正かつ明確な指標を見極めて実行し、更なる質の高い法人運営を試みたいと考えている。 


2017(平成29)年4月1日
 社会福祉法人 千鳥会
  理事長 吉村 秀樹