2019年度の展望

消費税増税による社会福祉への影響


 まずはじめに、2019年1月に発生した「北淡荘」のインフルエンザ感染拡大に関して、
関係各位には多大なるご心配やご迷惑をお掛けしましたこと、改めて深くお詫びしたいと思います。
報道の過熱により、憶測や疑念を抱いた方も居られると思いますが、
現実の感染予防対策の適正な実施を履行し続けて、終息を迎えることが出来ました。
皆様の暖かい激励と共に、深いご理解を賜り更なる感謝を申し上げたいと思います。
今回の内容を適正に吟味し、再発防止に努めたいと思います。
 さて昨年度は我々社会福祉法人にとって、どのような年だったのでしょうか?
大半の法人が直面していたのが「人材確保」の課題でしたね。
若者の介護職離れに拍車がかかったような感じがしますし、少子化の波が、
そういったところにも少なからず影響を与えているのかもしれません。
新規施設のオープンにも職員確保が出来ずに一部のみ開設するといった事例も聞かれます。
本当に深刻な問題に思います。
千鳥会も同じ悩みを抱えた法人で、人材確保に明け暮れた一年であった、といっても過言ではありません。
当事者である我々が、適正かつ有意義な情報を発信して、介護業務の良さややりがい感を全面的にアピールしていき、
もっと幅広い人材確保に努めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 そして今年度は、世相的にも大きな出来事である「新元号」の年です。平成時代が終わり、新たな年号の時代が始まります。
そこに新たな希望や期待が高まること必死ですね。
どんな需要が発生するのか分かりませんが、様々な業界がその変化に沿って、活性化や成長戦略を練っているもの当然と考えます。
そんな中、本年度10月に実施予定の「消費税10%」の影響が、どれほどのものかを考えることも重要だと感じています。
何故ならば政府は2%アップの増税分を社会保障関連にどのように使うかを発表しています。
少し前は、増税分の5.6兆円(見込み)の4分の3を借金(国際)返済に充て、残りを社会保障の充実に使うとしていましたが、
今は選挙中の公約で、借金返済には半分を充て、残りの内1.7兆円を教育・子育ての充実に使うと約束しました。
他の財源も合わせて「2兆円パッケージ」をまとめるとしています。その内容として、
① 低所得者の0~2歳の保育無償化
② 3~5歳の幼児教育、保育の無償化
③ 2020年までに32万人分の保育の受け皿整備、待機児童0を実現
の3項目を挙げています。
さらに、私立高校の授業料無料化や大学等の高等教育に対する給付型奨学金の創設なども考えられており、
育児・教育の様々な分野での手厚い支援の実施が見込まれています。
社会保障の全体は、3本柱と言われている年金・医療・介護に、子育て支援や教育支援を加えて当然であると思いますが、
増税分の殆んどが子育ての充実に使われるとなると、我々社会福祉法人も、
「介護支援から子育て支援へのシフトチェンジを考えていかないと仕方がないのかな」と考えてしまいます。
介護職員の確保が難しいこの時期に、保育職員の確保も困難を極めると思います。
うたい文句の実現には多くの課題が有るのは必至で、其々丁寧に問題解決に繋がる施策を期待したいものです。
最後に、介護に関心ある若者たちと共に、保育への道を探り始めるきっかけとなり、
福祉の現場に多くの人材が出てくることを楽しみにしています。


2019年4月1日
 社会福祉法人 千鳥会
  理事長 吉村 秀樹